以前に住まいにおける満足とは?のブログの中で、「長くその場所に居たい」と思えるかどうかとお伝えしました。
そのために必要な要素として、収納や動線、構造や長持ちといった機能面、五感に感じる快適面が必要になるのですが、
今回はこの快適面を満たすための手法としての借景についてお伝えしたいと思います。
建築における借景とは、意識的に景色を借りることです。
窓越しに見える自然をインテリアにして取り入れる考え方。
たとえその窓が小さくても、あたかも絵画のフレームのように活用し、自然を取り入れることを心がけたりします。
日本人というのは四季という特別な環境の中で五感で感じながら育ち、恵まれた自然の中で培われてきた和の感性というものが
DNAとして受け継がれてきているのだと思います。
例えば、ついこの間まで咲いていた桜の花を見て美しいと思うだけでなく、
その桜の花が舞い散る姿を見て、はかなさという何か心の底に存在する美しさに触れた感じがします。
夏の花火が終わった後もそう。
四季の終わりをつげることでの哀愁とは違い、ありがとうという感謝の心なのかもしれません。
こういった感情さえも、四季という独特の気候が生んだ感性なんだと思っております。
深い軒で陰影をつくることもそう。風鈴の音、藍染めの色、水を打つ、長く熱い夏への知恵。
華道、茶道、食・・・ どれも自然との関わりが深くあり、そこには美しさが備わっております。
そんな自然を暮らしの中に取り入れることは、心を落ち着かせ、心を豊かにし、快適な暮らしの役に立つはずです。
マンションや街中にお住まいの方などは、たとえ景色を取り入れなくても観葉植物などで自然に触れるだけでもいいと思います。
ただし、本物の植物にしてくださいね。
Franka…
Frankaに直接届くご連絡フォームを用意しました。
ご意見、ご質問、なんでも結構です。
内容は一切公開されません。直接のご連絡にご利用ください。