桜島を眺めに
鹿児島へ行ってきた。
愛して止まない「うらおもて人生録」の影響を受け、日増しにしびれが止まらなくなっていたのだ。
どの章を読み終えても浮かび上がる愛の文字。
偉大なる色川武大が住みつきたくなった鹿児島を、桜島を、この目で見て感じてみたい。
「それというのも、あの桜島なんだ。あの大火山が、煙を吐いて、にょきにょきッと目の前にあるんだ。毎日、ドカーンビリビリ、と爆発音をたてる。
市民はもう慣れっこになっている。けれどもね。そういう自然が、いつも身近にあるんだよ。」
「自然というものは、本当は恐ろしいものなんだよ。人間よりずっとおおきなものだよ。理屈ではわかっていても眼に見えないからね。それで、つい、なめるんだ。」
仕事柄、震災、中でもいつ起こるかもしれない地震のこと、我が家が一番安心なんだという我々の使命を更に強く深く考えさせてくれるのだ。
感じたい!
自然をなめちゃいかんちゆうちょっとじゃ!!!
しっかり者の仮面を被ったガンコ者の長男気質が、まだ見ぬ桜島のように雄叫びを上げたのである。
そしてセントレアからLCCの格安チケットを入手し、いざ出発!!!
美しい。。。
雲にも放射線状に広がるものがあるのかと、背景のみが移り行くキャンバスを眺めながら想いに耽る。。。
離陸から一時間も経過しないうちに鹿児島が見えてきた。
ついに来た。ついに来たぞ。鹿児島。
色川武大が目にした鹿児島。
「自然というのは、本当に恐ろしいものなんだ」と感じた桜島。
ウェイウェイ鹿児島!
そしてついに降りたった。
が、
そこで俺が目にしたのは、、、
打たせ湯に似た灰色の豪雨。
「土砂降りなのね。。。」
「火山灰が混じった雨じゃないよね。。。」
急いで携帯の機内モードを解除し、情報を得ようとしたその時、何かを知らせる音がすぐに鳴る。
Jアラートだ。
「鹿児島市内全域避難勧告!」
鹿児島では24年ぶりの豪雨であると。
「自然というものは、本当は恐ろしいものなんだよ。人間よりずっとおおきなものだよ。理屈ではわかっていても眼に見えないからね。それで、つい、なめるんだ。」
先生。あなたの言葉は間違いではありませんでした。
そして雨だけにアメージングなスタートとなったのです。
つづく。。。
Read More >